玄米大事典

Q.玄米には毒があるって本当? 

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「玄米は危険!」「◯◯しないと玄米は毒!」説は、信ぴょう性がありません。

身体に影響や毒性の「根拠」、許容量のような「数値」が本当に見当たらないのです。

玄米には、アブシシン酸やフィチン酸が含まれて危険!!

玄米を調べると必ずと言っていいほど「玄米 毒」「玄米 発芽毒」「玄米 危険」のようなワードが上がってきます。

まるで玄米を食べると体に悪いと言わんばかりです。

それも誰が言っていた、◯◯と言われている、◯◯と噂されているとされる聞いた話ばかりであり、公的機関や科学的に権威のあるソースや論文、出典や引用がない想像や感想ばかりです。

今回は、そういった玄米の毒について解説していきます。

玄米の食卓

・そもそも玄米とは?

玄米とは、白米になる前のお米、糠(ぬか)を取る前のお米です。

では、糠(ぬか)とはなんぞやと言う話ですが、 糠(ぬか)とは、種の表面の皮(果皮、種皮)です。

凄く大雑把に言うと、栗の皮やそら豆の薄皮みたいな物です。

同じものだと、小麦なら「ふすま」、大麦なら「麦糠」などがあります。

この糠(ぬか)には、ビタミンB郡やミネラル、食物繊維が含まれています。

玄米は、この糠(ぬか)の分だけ白米より栄養があります。

つまり糠(ぬか)以外は、もちろん白米と同じものです。

この説明をすると「玄米より〇〇のほうが食物繊維やビタミンが多い!」と思われる方もいらっしゃると思います。

確かにビタミン量などは緑黄色野菜の方が豊富です。

食物繊維も根菜、特にごぼうなどに比べたら比べ物にならないでしょう。

では、何が玄米は優れているの?

それは、含有量ではなく継続のしやすさと始めやすさにあります。

主食である白米を玄米に変えることで意識せず食物繊維やビタミンをいつもの食事にプラス出来る!それが玄米の強みです。

さらに、食物繊維で消化がゆっくりになるので、白米と違い「血糖値の上昇が緩やか」になります。(GI値が低い)

記事紹介:玄米と血糖値について

そんな日常に溶け込み栄養を強化する玄米に含まれる「毒」の噂、本当でしょうか?

玄米のGI値は低い

・アブシシン酸について

アブシシン酸は、植物ホルモンの一種で土の中で発芽を止めている物質であり、「発芽毒」!!

ミトコンドリアに傷を付ける!!

なんて記述を見たことはありませんか?

ミトコンドリア攻撃

このアブシシン酸は、発芽を止める他にも役割があります。

例えば、植物が乾燥や高温、低温などに対応するトリガーになったり、二酸化炭素や酸素の通り道である気孔(植物の口)の開閉だったり、葉っぱや果実が落ちるのに関与しています。

アブシシン酸は、植物の一生を通して役割を果たしているホルモンです。

※これは植物での働きです、人は植物ではないので全く同じ作用はしません。

つまり、玄米のような種だけではなく、果物や野菜全般に含まれています

野菜や果物など、普段の食事で知らず知らずに食べています。

そんな物質がもし猛毒だったら大変ですね。

そもそもアブシシン酸って消化吸収される時は、アブシシン酸のまま吸収されるのでしょうか?

経口摂取したコラーゲンみたいにそもそも吸収される頃には分解されているのでは?と疑問に思ってしまいます。

気孔とは

なぜ植物全体に含まれている物質が玄米だと注目され毒になるのでしょう。

「発芽したら、長時間水に浸けたら減る」という意見も目にします。

つまり、水につけるとアブシシン酸が水に溶けて発芽するという事なのでしょうか?

「減った=安全」という事は、安全ではない量があるのでしょうか?

害があるのは、一回の食事で何gからなのでしょうか?

毒物であるならば、人間に害をなす量があるはずです。

いわゆる、耐容一日摂取量(TDI)一日接種許容量(ADI)がもちろん存在するはずです。

例えば、マグロやサメ、キンメダイなどメチル水銀が生物濃縮される魚介類などでは、週に摂取する量の目安などが紹介されています。

出典:厚生労働省
https://www.mhlw.go.jp/topics/bukyoku/iyaku/syoku-anzen/suigin/


実際「危険だから減らせ!」と書いてあるばかりでどこを超えると危険で、どこまで減らすのか示している記述は、筆者は見つけられませんでした。

この摂取量がわからないと「減らす意味」が無いですよね。

減らした量で害があっては大変です。

せっかく減らしても別の食材で取ってしまったアブシシン酸で許容量を超えるのも心配です。

色々調べていくうちに毒性がない、許容量の設定が不必要という根拠のしっかり研究結果は見つけられましたので、ここで皆様に共有いたします。

下記リンクの実験によると、直ちに体に有害となる結果は見られなかったと言う事です。

塩や水、酸素も許容量を超えたら体にとって有害です。

「量」を無視してしまったらなんでも毒と言えてしまします。

出典:食品安全委員会
https://www.fsc.go.jp/iken-bosyu/iken-kekka/kekka.data/pc1_no_abscisicacid_031006.pdf

アブシシン酸


※追記:そもそもアブシシン酸は水に溶けるのは不得意みたいです。
出典:農林水産省
https://www.maff.go.jp/j/council/sizai/nouyaku/attach/pdf/30-9.pdf

・フィチン酸について

フィチン酸は、キレート作用という所謂ミネラルと合体する性質がある為、ミネラルの吸収が阻害されると書かれている物もよく見られます。

これも誤解されている部分が多く、説明が足りないと言えます。

まずフィチン酸(イノシトール-6-リン酸)は、玄米を含めた穀物、大豆などの種子がリンを貯める為の物です。

特に穀物のふすま、玄米で言う糠(ぬか)に含まれています。

フィチン酸は、カルシウムやマグネシウムなどと化合(合体)し易いので、キレート作用(ミネラルなどを吸収)が強いとされています。

しかし玄米に含まれている多くは、すでに合体した状態の「フィチン」(混合塩)として含まれています。

参考:岡崎由佳子、片山徹之、「フィチン酸の栄養的再評価 ミオイノシトールとの共通性を中心に」『日本栄養・食糧学会誌』 Vol.58 (2005)
https://www.jstage.jst.go.jp/article/nskkk1962/39/7/39_7_647/_article/-char/ja/#article-overiew-references-wrap

確かに上記にあるようにフィチン酸が確かに存在し、ミネラルを吸収する事も事実です。

しかし、それは「玄米だけ」でもなければ、ミネラルを根こそぎ奪い去るような物でもないのです。

フィチン酸も身の丈以上に期待されても困ってしまいます。

フィチン酸

・発芽玄米のリスクとGABA

アブシシン酸やフィチン酸の危険を回避する方法として、発芽玄米の購買やおすすめするのを見かけます。

それに加え発芽玄米にすると「GABA」が増える事も有名です。

ただし、発芽玄米は玄米よりGABAが多くなりはしますが、100gあたりの含有量が多い食材というわけではなく、トマトやナス、漬物といった含有量が多い食材は多数存在します。

玄米における食物繊維やビタミンB郡のように日常生活で無理せず増量できる点が有用なので、発芽玄米を食べればGABAが沢山摂れるわけではありません。

フィチン酸のキレート作用によるミネラル不足の例でも「穀物のみで育てられた反芻動物」や「穀物に偏った食生活を余儀なくされている子供たち」という背景があります。

色々な栄養をバランスよく食事をすることが重要です。

また玄米は、農産物であり発芽するという事は、熱処理もされていないという事です。

つまり殺菌されていませんので、水分やお米のでんぷんで容易に菌は増殖します

菌の中には、熱耐性のあるものや毒素を出すものも存在します。

「発芽」自体にもリスクがある事をお忘れないようお願いいたします。

記事紹介:菌と食中毒について

・まとめ

マイセンは、玄米のアブシシン酸やフィチン酸が健康に対して、害はないと考えています。

また、マイセンの玄米は「発芽する新鮮さ」ではありますが、発芽玄米を推奨、保証する玄米ではございません

これからも変わらず「美味しく」「美しく」「安心安全」な玄米をご提供し続けていきます。

一度、マイセンの美味しい玄米をお試しください。

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