「玄米に賞味期限がない」は間違い

賞味期限がない

玄米には賞味期限がありません。

ただ、これには語弊があります。

実際は、「賞味期限が記載されていない」が正解です。

法律上、お米や野菜といった農産物は生鮮食品になります。
生鮮食品の中でも農産物などには賞味期限の表示義務がありません。
スーパーなどに並んでいる野菜にも、賞味期限は書かれていませんよね？

それと一緒です※。

※今回のテーマから逸れるため詳しくは割愛しますが、カットされたサラダミックスなどの農産物は生鮮食品ではなく加工食品に分類され、賞味期限の記載が必須になる場合もあります。

野菜は賞味期限が書いていなくても、時間とともに腐っていきます。
玄米も同じで、保管方法が悪ければ、劣化して風味が悪くなったり、カビが生えたり、虫がわくこともあります。

つまり、賞味期限がないわけではないんです。
記載がない

こんなときは劣化のサイン

玄米は賞味期限が記載されていないだけに、
野菜と同じように『鮮度』をしっかり見極めないといけません。

例えば、

といった状態の玄米は、劣化している可能性大。
場合によっては食べられないこともありますので、注意してください。

古い玄米は、異臭を放つことがあります。
いわゆる古米臭と呼ばれるものです。
玄米は白米よりも油分が多く、
古くなると油分が酸化して臭いの原因に。
古い玄米でも食べることはできますが、味は劣ります。
また、酸っぱい臭いの場合はカビの可能性もあります。

カビには発がん性があるものもありますので、
見た目には異常がなくても食べるのは控えましょう。

乾燥して玄米に含まれる水分が少なくなると、
米粒にヒビのようなものが発生します。
乾燥したお餅にヒビが入るのと似たようなイメージですね。
こうなると食べることはできても、
味や食感が悪くなるなどの影響が出てしまいます。

玄米の米粒に黒や白、緑色などのものが付着していたら、
それはおそらくカビです。
湿度が高く、玄米の水分値が17％を超えてしまうと、
カビが発生しやすくなります。
先にも述べたとおり、発がん性があるカビの可能性もあるので食べないのが正解です。

保管時の温度が高いと、玄米は空気中の酸素を活発に取り込むようになります。

これを「玄米が呼吸する」などと表現したりしますが、
こうなると甘みの素であるデンプンの分解がすすみ、味が悪くなっていきます。
甘みがない

玄米を不適切に保管していると劣化を招きます。

まず、玄米は15℃以下の温度を保てる環境で保管しましょう。
ご家庭であれば、冷蔵庫の野菜室がおすすめ。

また、玄米は臭いを吸着しやすいので、
臭いの強いもののそばには置かないでください。

「購入時の袋のままなら大丈夫でしょ？」と思われる方もいらっしゃると思いますが、
普通の米袋には通気孔（小さい穴）が空いているため、臭い移りを防ぐことができません。

どれだけきちんと保管したとしても、
生産者や販売者が雑に保管してしまっていたら、何の意味もありません。

正しく管理・保管されている玄米を選ぶことが、賞味期限を保つ何よりの秘訣です。
購入するときには、次のようなものを選ぶと良いでしょう。

密閉された真空パックの玄米は、空気に触れることがないので、
酸化による食味の低下を防ぐことができます。
ただし、包装に手間がかかる分だけ、割高になりやすいのがデメリット。

生産者や流通業者は、玄米の劣化を抑えるために、
温度や湿度を整えた専用の倉庫などで保管しています。
この保管状態が良いほど、
鮮度も良い可能性は高いんです。

しかし、管理や保管方法までパッケージに書いてあることはほとんどありません。
そのため、消費者が生産者や流通業者に直接確認するしかなく、
ハードルが高くなってしまいます。

ちなみに、マイセンの公式通販サイトで販売している玄米は、専用の定温庫で管理しています。
また、精選作業（調製）や袋詰めも低温倉庫内で行い、
発送ぎりぎりまで適切に管理することで、可能な限り劣化を抑えています。

マイセンでは、こういった玄米の管理方法や栽培に関する内容などをホームページやSNSで発信するなど、
お客様が選ぶために必要な情報を可能な限り公開しておりますので、ぜひ一度ご参考ください。

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