玄米大事典

除草剤を使わない雑草対策とは?雑草との向き合い方

なぜ農家は除草剤を使うのか

有機栽培や特別栽培、いわゆる無農薬・減農薬・自然農法を行う上で、最大の敵となるのが雑草です。

ご存知の通り、農業で使われる除草剤は、安全性や使用基準が決められ、農薬認定された物しか使うことはできません。

公開されている特別栽培米の農薬使用状況を調べると、その大半が除草剤であることがわかります。

雑草は作物から栄養を奪い、収穫量を減らし、機械をつまらせる、雑草は大きな障害となります。

その対策こそが、除草剤を使わない、農薬を使わない農業における課題なのです。

稲作の除草剤を使わない雑草対策とは

慣行農法(通常の育て方)の場合は、稲が活着した頃に初期除草剤を散布し、雑草の発芽自体を抑制します。

一方、有機栽培や農薬を使用しない特別栽培では、薬剤による発芽抑制ができないため、除草機や人の手によって雑草を取り除く必要があります。

除草機は、稲の列と列の間に回転ローラーや爪のついた器具を差し込みながら進み、雑草を取り除いていきます。

この作業は、雑草の除去だけでなく、田んぼの土を撹拌する効果もあり、稲の根に酸素を届ける手助けにもなります。

こうした除草器具は古くから使われており、「雁爪(がんづめ)」や回転刃のついた手押しの除草機など、様々な工夫と改良が重ねられてきました。

それでも増える水田雑草

初期の除草をしっかりすることで、その後の水田雑草を少なくすることはできます。

しかし、水田雑草が生えてくるのを完全に止めることはできません。

では、水田雑草が増えてしまうと稲作にどのような影響があるのでしょうか。

田んぼでよく見られる「ノビエ」や「コナギ」は、代表的な水田雑草として知られています。

ノビエは、稲よりも一回り大きく育ち、田んぼの中に点々と立ち上がる姿が特徴的です。

収穫時のコンバインでノビエだけを避けて収穫する事はできません。

これは米にヒエが混ざるだけではなく、コンバインが過負荷で止まる事態にもなり得ます。

一方ハート型の可愛い葉っぱのコナギは、全く可愛くない繁殖力を持っています。

コナギが一度生え始めると気がついた頃には、田んぼ一面、土が見えないほど茂ってしまいます。

これらの雑草は、一年雑草といい、種を作り一年で枯れ、また次の年は種から目を出します。

この一年雑草よりも厄介なのか多年生雑草です。

その中でも「オモダカ」と「クログワイ」をよく見かけます。

クログワイは、「芽が出る縁起物」としておせちに入っているクワイと同じような塊茎(かんけい)を持っています。

この塊茎が非常に厄介。
株から地下茎を伸ばした先に塊茎を作る栄養繁殖と花をつけ種子を作る種子繁殖の両方を行います。

この性質から両方を対処するのは難しく、除草剤を使う慣行農法ですら根絶が困難です。

こうした厄介な雑草への対策をどう行うかは、農薬を使わない稲作において極めて重要なポイントであり、品質や終了を左右する大きな課題です。

水田雑草は有機転換の壁

慣行農法では、農薬を使い抑えている水田雑草も、有機や無農薬で栽培する田んぼでは、人や除草機によって地道に取り除いていくしかありません。

とはいえ、雑草を完全に取りきることはできず、有機で稲作を始めるには、数年間の慣行法で水田雑草を徹底的に減らす必要があると考え方もあります。

マイセンで取り扱っている「プレミアム玄米」の田んぼでは、そうした雑草対策の一つとして、「田畑輪換(でんぱたりんかん)」が取り入れられています。

「田畑輪換」とは、水田雑草が好む湿った環境の稲作の年と乾いた畑で別の作物を育てる年を数年毎にローテーションし、雑草の繁殖を抑える方法です。

農薬を使わない田んぼでは、こういった一手間を加える事で継続的な生産を可能にしています。

有機農法をするには、信念が必要

農薬を使用していない証明の一つ、有機JASの基準では、「過去三年以上、農薬や化学肥料を使用していない」ことが条件とされています。

つまり、農薬を使わずに継続している実績が有機JASには必要になります。

もちろん取得してからも「来年は有機、今年は暑いから少しだけ使う」なんて事はできません。

こうした雑草との戦いに必要な、膨大な労力と時間。

それが有機栽培や農薬不使用への転換を妨げ、慣行農法において除草剤の使用が必要不可欠になっている大きな理由ではないでしょうか。

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