玄米大事典

玄米は完全栄養食?健康効果と補うべき栄養素を徹底解説

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玄米は、ビタミンやミネラル、食物繊維など様々な栄養素が豊富で、健康に良いとされています。
では、もし玄米だけを食べ続けたら、私たちの体は十分な栄養を得て健康を保てるのでしょうか?
今回の記事では特に玄米の栄養素のところにフォーカスを当てながら玄米を掘り下げたいと思います。

玄米を徹底解説!

玄米と健康効果

そもそもなぜ玄米は健康効果があると言われているのでしょうか?

玄米は完全栄養食?

玄米は完全栄養食?

玄米は「完全栄養食」と言われることがありますが、
これはその豊富な栄養価に由来していると思われます。
というのも、そもそも「完全栄養食」あるいは「完全食」とは、
一般に、厚生労働省「日本人の食事摂取基準」に基づき、1食あたりに必要とされる栄養素を1つの食品で満たすものを指します。

精白されていない玄米は、外皮や胚芽が残っており、
これらの部分にビタミンB群、ミネラル、食物繊維、抗酸化物質などが多く含まれていると言われています。
例えば、ビタミンB1はエネルギー代謝に必要不可欠ですし、マグネシウムや亜鉛は体の機能を維持するために重要です。
また、食物繊維が豊富なため、腸内環境の改善や便秘予防にも効果があるとされています。

しかし、「完全栄養食」という表現には注意が必要です。
玄米には多くの栄養素が含まれているものの、動物性たんぱく質や脂肪酸、ビタミンD、カルシウムなど、
他の食品から摂取する必要のある栄養素もあります。
特に、玄米だけでは不足しやすいアミノ酸のバランスや吸収効率の悪い栄養素もあるため、
偏った食事では栄養不足になる可能性があります。


出典:「「日本人の食事摂取基準(2020年版)」策定検討会報告書」(厚生労働省)( https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_08517.html


玄米とGI値

GI値比較グラフ

玄米は白米に比べてGI値(グリセミック・インデックス)が低いと言われています。
GI値とは、食後に血糖値がどのくらい上昇するかを示す指標です。
玄米は白米よりも緩やかに血糖値が上がるため、血糖値の急上昇を避けたい方に適しているとされています。

興味深いことに、糖質やカロリーの面では、実は玄米と白米には大きな差はありません。
これは、玄米も一度外側の糠(ぬか)を取り除けば白米になるからです。
ただし、GI値に関しては糠の存在が重要です。
玄米の糠には、不溶性食物繊維が多く含まれており、これが消化のスピードを遅くします。
消化がゆっくり進むことで、血糖値の上昇も緩やかになります。

一方、玄米を加工して消化しやすくすると、
その分消化スピードが速まり、GI値も高くなることがあります。
ですから、玄米の消化に時間がかかる特性が、
血糖値の緩やかな上昇に役立っていると言えます。


出典:農業・食品産業技術総合研究機構( 玄米の澱粉消化性および玄米摂取後の血糖値の制御要因


玄米と整腸作用

糠の構造

玄米は、整腸作用に良い影響を与える可能性がある食品として知られています。
その理由の一つに、食物繊維が豊富に含まれている点が挙げられます。
特に、玄米の外皮や胚芽には不溶性食物繊維が多く含まれており、
この成分が腸内の健康に寄与することが考えられています。

不溶性食物繊維は、消化されにくいため、腸内をゆっくりと通過します。
このプロセスで、腸内にある老廃物が一緒に排出されやすくなり、
便の量を増やし、腸の動きをサポートする可能性があります。
その結果、便秘の改善や予防に役立つことも期待されています。
また、不溶性食物繊維は腸内の有害物質の排出を助け、
腸内環境を整える役割もあるかもしれません。

さらに、玄米には腸内の善玉菌のエサになる成分も含まれているとされており、
これにより善玉菌が増加し、腸内フローラ(腸内細菌のバランス)が整うことが期待されています。
腸内フローラが良好な状態になることで、免疫力や代謝が向上する可能性もあるとされています。

ただし、玄米は消化に時間がかかるため、
食べ過ぎると消化不良を引き起こす可能性もあるため、
適量を意識して摂取することが重要です。


手軽な栄養アップにつながる

糠の栄養素

玄米の胚芽や糠には、非常に優れた栄養素が多く含まれています。
特に白米と比べて、ビタミンB群(B1、B2、B6、ナイアシン、パントテン酸、イノシトール、コリン、葉酸など)が豊富です。
ビタミンB群は、体内でエネルギーを作り出すための代謝を助ける重要な役割を果たしており、私たちの身体に欠かせない栄養素です。

どれだけ炭水化物を摂取しても、これらのビタミンが不足していると、エネルギーとして効率的に使われず、
その結果、疲れやすくなったり、体調を崩すことがあります。
たとえ砂糖やお菓子、パン、麺類などで炭水化物を摂取しても、ビタミンB群をしっかりと補わなければ、栄養として十分に活用されません。

その意味で、玄米はまるで「おかず付きのご飯」と言えるでしょう。

さらに、玄米の糠層には豊富な食物繊維も含まれています。
食物繊維は、腸内環境を整え、腸からの脂肪吸収を抑える働きがあるため、
体の内側から健康をサポートする効果が期待されています。


厚生労働省ホームページ( https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/dictionary/food/ye-016.html

厚生労働省ホームページ( https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/food/e-05-001.html


玄米でも補えない栄養素がある!

玄米だけで補えない栄養素

その1:ビタミン

玄米には、ビタミンB1やB2、ナイアシン、B6、
パントテン酸、葉酸など、ビタミンB群が豊富に含まれています。
これらのビタミンは、体の健康を維持するために欠かせない栄養素ですが、
それだけで十分というわけではなく、他にも多くの重要なビタミンが存在します。

例えば、ビタミンCは玄米には含まれていませんが、
抗酸化作用やコラーゲン生成、鉄分吸収の促進、
免疫機能のサポートといった役割があります。
特にコラーゲン生成にはビタミンCが欠かせません。
果物や野菜から摂取でき、オレンジやキウイフルーツ、
ピーマン、ブロッコリーに多く含まれています。
ビタミンCは水溶性で熱に弱いため、生で摂ることが推奨されます。

ビタミンB12

ビタミンB12も玄米には含まれておらず、
神経や血液の正常な機能を維持するために必要です。
特に造血に重要で、葉酸と共に赤血球の成熟を助けます。
動物性食品に多く含まれ、シジミや牛レバー、魚の内臓に豊富です。

ビタミンA

ビタミンAは、視力や免疫機能の維持に必要です。
植物にはβカロテンとして含まれ、体内でビタミンAに変わります。
にんじんやかぼちゃ、ほうれん草などが豊富な食材です。
動物にはレチノールという形で存在し、レバーや魚介類に多く含まれます。

ビタミンD

ビタミンDは、骨や歯の健康に重要で、カルシウムとリンの吸収を促進します。
油の乗った魚やキノコ類から摂取でき、日光を浴びることで体内でも生成されます。

ビタミンE

ビタミンEは、抗酸化作用があり、免疫機能の向上や血流改善に役立ちます。
ほうれん草やナッツ類、植物油などに含まれています。

ビタミンK

ビタミンKは、血液凝固や骨の健康をサポートします。
緑黄色野菜や肉、卵に多く含まれており、腸内細菌でも生成されますが、食事からの摂取が基本です。

これらのビタミンをバランスよく摂取するためには、
玄米と共にさまざまな食品を取り入れることが重要です。


その2:鉄分

鉄分は、酸素を赤血球に乗せて全身に運ぶ役割を果たす重要なミネラルです。
特に、酸素を運搬するために必要なヘモグロビンを作る上で、鉄は欠かせない存在です。
また、鉄は成長や神経の発達、細胞機能の維持にも関与しています。

鉄分には「ヘム鉄」と「非ヘム鉄」の2種類があり、ヘム鉄は主に肉や魚に含まれています。
特に、レバーや魚の内臓に豊富です。
一方、非ヘム鉄は植物や野菜に多く含まれ、
枝豆などの豆類やほうれん草、ブロッコリーがその代表的な食材です。


その3:カルシウム

カルシウムは、骨や歯の形成に欠かせない栄養素としてよく知られていますが、
それだけでなく、血管の収縮や筋肉の働き、神経の伝達にも関わっています。
体内ではカルシウムの濃度を調整しながら、これらの機能を維持しています。

カルシウムは、小松菜やブロッコリー、モロヘイヤなどの植物性食品、
そして乳製品や干しエビ、田作りといった動物性食品に含まれています。
さらに、カルシウムを効率よく吸収し、骨や歯を強化するためには、
ビタミンDやビタミンK、リン、マグネシウムといった他の栄養素も重要な役割を果たします。


栄養バランスの取れた食事が大事!

バランスが大事

ここまで栄養素という観点から玄米を掘り下げてきましたが、
玄米は白米に比べると糠の分、栄養素が豊富になりますが、
やはり玄米だけで健康が保てるかというとそういうことではありません。
足りない栄養素はおかず等で補い、しっかりとした栄養バランスの取れた食事が大事ということに変わりはありません!

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