有機栽培はおいしい?

――有機栽培はおいしい?――

よく農家や消費者の皆さんがおっしゃる言葉の一つに「有機栽培だからおいしいです」というキャッチフレーズがあります。でもこれって本当でしょうか?

生産者の立場から言うと、生産の安全性とおいしさは別物だということです。おいしいだけなら、化学肥料や農薬を使ってもおいしいものが出来るのです。お米の場合では、味の決め手になる最大の要因は、お米の中に含まれるタンパク質の量です。そのタンパク質を供給するのは、土の中の窒素分となります。

完熟していない堆肥(有機質です)を肥料として田んぼに入れると、その発酵分解は、田んぼの中で始まります。特に気温が上がる、6月から急激に分解されます。堆肥の量にもよりますが、その分解はいつまでも続くことになります。分解された堆肥には、窒素分が含まれてきます。それが、いつまでも稲に吸収されて、結果的にお米にたくさんのタンパク質となって残ることになります。こういうお米は、おいしくありません。

他にも、味を決める要因はありますが、上の様な例は、代表的事例です。有機栽培イコールおいしいではありません。

十分に発酵した完熟の堆肥を使うことが必要となりますし、その原料も大切です。いわゆる家畜の糞(牛、豚、鶏など)には大量の抗生物質が残留している可能性もあります。なぜなら、家畜のほとんどが抗生物質の薬漬けだからです。このような糞を使う場合、たいてい乾燥しただけのものを肥料として田んぼに入れています。これでは、お米もまずくなるし、食の安全という見地からも良くないと思われます。

マイセンでは家畜の糞は一切使用せず、精米のときに出来る「米ぬか」を主体とした完熟堆肥を利用しています。